上智大学 総合人間科学部 教育学科|野々村淑子教授の研究紹介 教育史から「子ども・家族・ジェンダー」を読み解く

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「教育史から『子ども・家族・ジェンダー』を読み解く」です。


教育史ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部教育学科の野々村淑子教授は、教育史を専門としています。教育史は、過去の教育や学びのあり方を歴史的な資料をもとに調べ、それが現在の教育とどうつながっているのかを考える学問です。野々村教授は「子どもや家族、ジェンダーに関わるテーマ」を中心に研究しており、とくにイギリスの貧困児保護事業、たとえば孤児院や無料診療施設の歴史を研究対象としています。

野々村教授はお茶の水女子大学で教育学の学士を取得したのち、東京大学で教育学の修士・博士を取得しました。九州大学で長年にわたり講師・准教授・教授を務めたのち、2025年4月から上智大学教授として着任しています。海外の歴史的資料を丹念に読み解きながら、子どもや家族という身近なテーマを歴史研究として深めてきた研究者です。


高校までの学びとの違い

高校の歴史の授業では、政治や戦争など、大きな出来事を中心に学ぶことが多いと思います。しかし教育史では、子どもや家族といった、これまであまり注目されてこなかった存在に光を当て、「当時の子どもはどのように育てられていたのか」「家族という考え方自体、時代によってどう変わってきたのか」といった視点から歴史を読み解いていきます。当たり前だと思っている「子ども」や「家族」のイメージそのものが、実は時代や社会によって作られてきたものだと気づかされる点が、大学での学びの特徴です。


具体的な学びの例

たとえば、「子どもは守られるべき存在である」という考え方は、実は歴史的に見ると必ずしも当たり前のものではなく、時代とともに形づくられてきたことが分かっています。教育史では、こうした社会的な子ども観の変化を、当時の記録や資料をもとに丁寧にたどっていきます。ジェンダーの視点を組み合わせることで、男の子・女の子への教育のあり方がどのように異なってきたのかも学ぶことができ、現代のジェンダーをめぐる課題を考えるヒントにもなります。

孤児院や無料診療施設の歴史を調べることは、単なる昔の出来事の記録ではありません。当時、貧しい家庭の子どもたちがどのような扱いを受け、社会がどう対応しようとしていたのかを知ることは、現代の児童福祉や子育て支援のあり方を考えるうえでも、多くの示唆を与えてくれます。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、教育学科の出願にあたり、指定図書(アマルティア・セン『人間の安全保障』または木村元『学校の戦後史 新版』)から1冊を選んで要約と考察をまとめるレポート課題(A4用紙2000字程度)が課されます。教育史に関心がある場合、『学校の戦後史 新版』を通して、いまの学校制度が歴史的にどのように形づくられてきたのかを学ぶことができ、レポートの題材としても取り組みやすいでしょう。

教育学科の選考では学科試問は実施されず、面接によって総合的に判定されます。面接での具体的な質問内容は大学から公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、当たり前だと思っていることを疑い、その背景を調べてみようとする姿勢が大切にされます。歴史や社会科の探究活動で、身近なテーマの成り立ちを調べた経験があれば、それを振り返ってみましょう。

制服や校則など、学校生活の中の「当たり前」のルールについて、いつからあるのか、なぜそうなったのかを調べてみるのも面白い経験になります。当たり前を疑い、資料をもとに調べてみる姿勢そのものが、教育史の学びにつながっています。古い写真や新聞記事、昔の教科書などの一次資料に触れる機会があれば、そこから読み取れる当時の人々の考え方や価値観をじっくりと想像してみることも、教育史を学ぶうえで良い練習になるでしょう。


まとめ

教育史は、子どもや家族といった身近な存在のイメージが、歴史の中でどのように形づくられてきたのかを読み解く学問です。当たり前を疑い、資料を通して過去と向き合う姿勢は、現代の課題を考えるうえでも大きな力になります。ぜひ、自分の身近にある「当たり前」の成り立ちに目を向けてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した 上智大学合格プロジェクト を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。