上智大学 文学部 フランス文学科を志望する前に知っておきたいこと|学びの特徴と推薦入試の準備

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 文学部 フランス文学科を志望する前に知っておきたいこと|学びの特徴と推薦入試の準備」です。


フランス文学科は「フランス語を学ぶだけ」の学科ではありません

上智大学文学部フランス文学科に興味を持ったとき、最初に知っておきたいのは、フランス語だけを学ぶ学科ではないということです。

もちろん、フランス語を読み、書き、聞き、話すための力は身につけていきます。しかし、語学の習得は学びの目的そのものではなく、文学や文化、思想、芸術、歴史、社会を深く理解するための手段でもあります。

例えば、フランス語で書かれた小説を読むときには、日本語訳だけでは気づきにくい言葉の響きや表現にも向き合います。

さらに、その作品が書かれた時代の社会や、人々の価値観、作者の考え方まで調べながら読み解いていきます。

「フランス語を話せるようになりたい」という気持ちに加えて、言葉を通して人間や社会を考えたいと思えるかどうかが、学科選びの大切なポイントです。


読むことと考えることに時間をかける学びです

文学部の学びでは、文章を丁寧に読む時間が多くなります。

作品のあらすじを理解するだけではなく、なぜこの言葉が使われているのか、登場人物はなぜその行動を選んだのか、当時の読者はどのように受け取ったのかなどを考えます。

そのため、すぐに答えが出なくても、一つの問題について粘り強く考える姿勢が必要です。

「本を読むのが速くないから向いていない」と心配する必要はありません。大切なのは、速さよりも、分からない部分をそのままにせず、調べたり考えたりできることです。

高校までの勉強では、正しい答えを早く出すことが求められる場面も多いでしょう。一方、大学では、一つの問いについて複数の考え方を比べながら、自分の考えを深めていきます。


フランス語を継続して学ぶ覚悟も必要です

入学前にフランス語を学んだ経験がなくても、必要以上に不安になることはありません。大学から本格的に学び始める人もいます。

ただし、外国語は短期間で身につくものではないため、授業だけでなく、予習や復習を続けることが大切です。

単語を覚えたり、文法を確認したり、文章を何度も読んだりする地道な学習も必要になります。

文化や文学への興味だけでなく、分からないことを少しずつ積み重ねて学べるかどうかも考えてみましょう。

部活動や定期試験の勉強でも、すぐに結果が出なくても練習や復習を続けた経験がある人は、その姿勢を大学での語学学習にも活かせます。


「フランスが好き」という憧れを一歩深めてみましょう

フランスの街並み、料理、ファッション、映画、音楽などに憧れを持つことは、学びの大切な出発点です。

ただし、大学では「好き」という気持ちだけでなく、その背景について考えることが求められます。

例えば、フランス映画が好きなら、どのような人物の描き方に惹かれたのか、日本映画と比べて何が違うと感じたのかを振り返ってみましょう。

フランスのファッションに興味があるなら、服装が自己表現や社会的な価値観とどのようにつながっているのかを調べることもできます。

憧れをそのままにせず、「なぜ自分は惹かれたのだろう」と問い直すことで、大学で深めたいテーマが見つかりやすくなります。


文学だけでなく、社会や人間への関心も大切です

フランス文学科に向いているのは、読書が好きな人だけではありません。

人の感情や生き方に興味がある人、国や時代による価値観の違いが気になる人、社会問題を文化や歴史の面から考えたい人にも向いています。

文学作品には、恋愛や家族だけでなく、格差、戦争、宗教、自由、差別、移民など、社会と関わるさまざまなテーマが描かれています。

一つの作品を通して、過去の人々が何に悩み、何を大切にしていたのかを考えることは、現代を理解することにもつながります。

本を読む習慣がまだ十分になくても、映画やニュース、学校での人間関係を通して人や社会に関心を持っているなら、学びの入り口はすでにあります。


自分と異なる考えに向き合う機会が増えます

大学では、同じ作品について話し合っても、学生によって解釈が異なることがあります。

自分は登場人物の行動に共感したのに、別の人は批判的に捉えることもあるでしょう。

そのときに、自分と違う意見を否定するのではなく、「なぜそう考えたのだろう」と聞く姿勢が大切です。

これは、フランス文学を学ぶときだけに必要な力ではありません。学校生活や部活動、将来の仕事など、考え方の異なる人と関わるあらゆる場面で活かされます。

自分の考えを持ちながら、相手の意見にも耳を傾けられるかどうかを、これまでの高校生活から振り返ってみてください。


推薦入試では学科への理解が問われます

推薦入試では、「フランスが好きです」「国際的な環境に憧れています」という説明だけでは、学科を選んだ理由が十分に伝わらないことがあります。

提出書類や面接で問われる志望理由では、なぜ文学部のフランス文学科なのかを、自分の関心と結びつけて説明することが大切です。

例えば、「語学を学びたい」だけではなく、「フランス語で作品を読み、翻訳では捉えきれない表現を考えたい」と伝えると、学科での学びとのつながりが見えます。

また、「フランス文化に興味がある」という場合も、何をきっかけに興味を持ち、どのような問いを深めたいのかまで整理してみましょう。

大学の名前やイメージだけでなく、学科で実際に何を学ぶのかを理解することが、推薦入試の準備にもつながります。


推薦入試は完璧な知識を示す場ではありません

フランス文学について詳しくなければならない、難しい作品を何冊も読まなければならないと考える必要はありません。

推薦入試で大切にされるのは、知識の量だけではなく、興味を持ったことに問いを立て、自分なりに調べ、考えを深めようとする姿勢です。

一つの問題を別の立場から見る多面的な視点や、自分と異なる価値観を理解しようとする姿勢、質問に向き合いながら対話する力も大切です。

分からないことがあるのは自然なことです。むしろ、「まだ分からないからこそ大学で学びたい」と説明できることも、学ぶ意欲の表れになります。

推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。大学で問いを持ち、考え続けながら成長していける人を見る試験です。


志望前に確認しておきたいこと

フランス文学科への志望を決める前に、自分の興味と学科の学びが合っているかを確認してみましょう。

  • フランス語を継続して学びたいと思えるか
  • 文学や文化の背景まで考えることに興味があるか
  • 一つの答えがない問題について考え続けられるか
  • 異なる価値観や意見に触れてみたいと思えるか
  • フランス文学科で具体的に何を深めたいか

すべてに自信を持って答えられなくても問題はありません。

今の時点で分からないことがあれば、学科について調べたり、作品を読んだり、映画を観たりしながら、自分の関心を確かめていきましょう。


まとめ

上智大学文学部フランス文学科を志望する前には、フランス語だけでなく、文学や文化、歴史、思想、社会について幅広く学ぶ学科であることを理解しておきましょう。

大学では、文章を丁寧に読み、一つの問いについて時間をかけて考え、異なる意見との対話を通して自分の考えを深めていきます。

最初からフランス語ができたり、文学に詳しかったりする必要はありません。大切なのは、興味を持ったことをそのままにせず、「なぜだろう」「もっと知りたい」と考え続けられることです。

まずは、自分がフランスや文学、文化に惹かれたきっかけを振り返ってみてください。そして、その興味が上智大学文学部フランス文学科の学びとどのようにつながるのか、少しずつ調べてみましょう。

志望するか迷う時間も、自分の興味を理解するための大切な過程です。焦らず、作品や学科情報に触れながら、自分が大学で考えたい問いを探してみてください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。