上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 久志本裕子教授とは?東南アジアのムスリム社会・教育を研究

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、

「久志本裕子教授の研究と、総合グローバル学科で学べる東南アジアのムスリム社会・教育について」です。

上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科には、世界各地の社会や文化を、現地に根ざした視点から研究する先生がいます。その一人が久志本裕子教授です。現在は総合グローバル学部の教授として、アジア研究領域を担当しています。専門は、東南アジアのムスリム社会、文化人類学、比較教育学です。


久志本裕子教授は何を研究している?

久志本教授は、マレーシアを中心とする東南アジアのムスリム社会について研究しています。特に注目しているのが、イスラームの知識がどのように人から人へ伝えられているのか、そして近代化や学校教育の広がりによって、ムスリム社会の学びがどのように変化してきたのかという問題です。上智大学の公式情報でも、東南アジア島嶼部におけるイスラーム知識の伝達や、教育とムスリム社会の歴史的変容が研究分野として紹介されています。

「イスラーム」と聞くと、宗教そのものについて学ぶ研究を想像するかもしれません。しかし久志本教授の研究では、宗教だけを見るのではなく、学校、家庭、社会、文化、ジェンダーなど、人々の生活を取り巻くさまざまな要素にも目を向けています。

例えば、「子どもは何を学ぶべきなのか」「学校教育と宗教教育はどのような関係にあるのか」といった問いは、日本にも関係する教育のテーマです。場所や文化が変われば、その答えも一つではありません。


マレーシアでの長い経験が研究につながっている

久志本教授は、学部時代から文化人類学とマレー・インドネシア語を学び、マレーシアへの留学を経験しています。その後もマレーシアを中心に研究を続け、2014年から2019年3月まではマレーシア国際イスラーム大学に勤務しました。2019年4月に上智大学総合グローバル学部へ着任し、2026年4月から教授を務めています。:contentReference[oaicite:2]{index=2}

地域研究では、本や統計を読むだけでなく、実際の地域に入り、人々がどのように暮らし、どのような価値観を持っているのかを知ることも重要です。長期間マレーシア社会に関わってきた経験は、久志本教授の研究を考えるうえでも大きな特徴といえるでしょう。


「学校」は世界共通でも、教育のあり方は同じではない

久志本教授の研究を高校生にも身近なテーマに置き換えるなら、「学校とは何だろう」という問いから考えることができます。

学校という仕組みは世界各地にあります。しかし、学校で大切にされていることや、教育と宗教との関係は国や地域によって異なります。上智大学のアジア研究領域の紹介では、日本の教室で授業開始時に礼をする例と、マレーシアのイスラーム学校で祈りの言葉を唱える例が紹介されています。一方で、試験に合格したい、よい教育を受けたいと考える気持ちには共通する面もあります。

つまり、違いを探すだけではなく、「違って見える社会にも共通点がある」「同じように見える制度にも文化による違いがある」と考えることが重要です。こうした視点は、文化人類学や比較教育学のおもしろさでもあります。


多文化共生や宗教について考えるきっかけにもなる

久志本教授は近年、教育におけるジェンダーと宗教、宗教や民族の異なる人々の共生、日本社会における偏見や人種主義などにも関心を広げています。:contentReference[oaicite:4]{index=4}

これは高校生の日常とも無関係ではありません。例えば、外国にルーツを持つ友人と接した経験、留学先で文化の違いを感じた経験、SNSで特定の宗教について否定的な投稿を見た経験などから、「私たちは知らない文化をどのように理解すればよいのだろう」という問いを持つことができます。

そのとき、「この文化はこういうものだ」と簡単に決めつけるのではなく、実際にはどのような人々がいて、どのような背景があるのかを調べてみることが大切です。同じ宗教を信仰している人でも、国や地域、世代、家庭環境などによって考え方や暮らし方は異なります。


総合グローバル学科で学ぶ地域研究とのつながり

久志本教授は、総合グローバル学部のアジア研究領域を担当しています。総合グローバル学科でいう「グローバル」は、単に外国語を話せることや海外へ行くことではありません。世界規模の変化を見ると同時に、一つの地域で実際に暮らしている人々の生活や文化まで掘り下げることが重要です。

例えば、「グローバル化によって世界の教育は同じ方向へ向かっているのか」「宗教と学校教育は共存できるのか」「異なる宗教や文化を持つ人々が一緒に暮らす社会には何が必要なのか」といった問いも考えられます。

東南アジアという一つの地域を詳しく学ぶことが、教育、宗教、多文化共生、ジェンダーなど、より広い世界の問題を考える入口になるのです。


高校生なら身近な「当たり前」から問いをつくってみよう

久志本教授の研究に関心を持ったら、まず自分の生活の中にある「当たり前」を疑ってみるのもよいでしょう。

「学校ではなぜこのルールがあるのだろう」「宗教によって生活習慣はどのように変わるのだろう」「日本に暮らすムスリムの人は、学校や職場でどのような経験をしているのだろう」「異なる文化を尊重するとは、具体的にどういうことなのだろう」といった問いです。

世界史や地理の授業、探究活動、国際交流、海外ニュースなどから気になったことを調べても構いません。重要なのは、最初に持っていたイメージだけで結論を出さず、資料を読み、異なる立場の人の考えにも触れながら、自分の見方を更新していくことです。


推薦入試では教授の研究に自分を合わせる必要はない

推薦入試を考えている場合も、「久志本教授がマレーシアを研究しているから、自分もマレーシアについて調べなければならない」ということではありません。教授の研究を知る目的は、自分の関心を無理に先生へ合わせることではなく、「大学ではこうした疑問を学問として研究できるのか」と知ることです。

自分が多文化共生に興味を持ったのはなぜなのか、宗教に関心を持ったきっかけは何だったのか、東南アジアの何をもっと知りたいのか。その関心を一段深く掘り下げてみると、自分が大学で学びたいことも少しずつ具体的になります。


久志本裕子教授の研究から「当たり前」を問い直してみよう

久志本裕子教授の研究から見えてくるのは、異文化を知ることが、遠い国の知識を増やすだけではないということです。別の社会の教育や宗教、暮らしを見ることで、私たちが当たり前だと思ってきた日本の学校や社会についても、新しい角度から考えられるようになります。

東南アジア、イスラーム、教育、多文化共生などに少しでも興味があるなら、まず一つの疑問から調べてみてください。「なぜだろう」と感じたことが、総合グローバル学科で深めたい学問につながっていくかもしれません。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。

※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。入試制度、出願資格、試験内容、日程、カリキュラム、教員の所属・研究分野などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。