
上智大学 総合人間科学部 教育学科|小松太郎教授の研究紹介 国際教育開発学から「学びと平和」のつながりを考える
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「国際教育開発学から『学びと平和』のつながりを考える」です。
国際教育開発学・比較国際教育学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部教育学科の小松太郎教授は、教育学、国際教育開発学、比較国際教育学を専門としています。小松教授は、JICAやユネスコ、国連コソボ・ミッションなどで、パキスタン、アフガニスタン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボといった国や地域の教育政策に携わってきた経験を持ち、「途上国では、極端な貧困や武力紛争などが人々の学びを困難にしている」現状に向き合ってきました。国際教育開発学は、こうした困難な状況にある国や地域で、どうすればすべての子どもが学ぶ機会を得られるのかを研究する学問です。
小松教授は上智大学で比較文化の学士を取得したのち、ロンドン大学経済政治大学院(LSE)で社会政策・計画の修士、米国ミネソタ大学大学院で教育政策・行政の博士号を取得しました。国連機関での教育行政官や専門家としての実務経験を積んだうえで、2013年から上智大学教授として教鞭をとっています。研究と国際協力の現場の両方を知る研究者です。
高校までの学びとの違い
高校までは、「学校に通えること」を当たり前の前提として学んできた人がほとんどだと思います。しかし世界には、紛争や貧困によって学校に通うこと自体が難しい子どもたちが数多くいます。国際教育開発学では、そうした厳しい状況を前提に、限られた資源の中でどのように教育を届けるか、教育がどのように紛争後の社会の立て直しに関わるのかを、政策や現場の両方の視点から考えていきます。「教育は誰にとっても平等にあるもの」という前提そのものを問い直す視点が、大学での学びの大きな特徴です。
具体的な学びの例

たとえば、ニュースで紛争地域や難民の子どもたちが学校に通えない状況を目にしたことがある人もいるかもしれません。国際教育開発学では、こうした状況に対して、国際機関やNGOがどのような支援を行っているのか、教育を通じてどのように平和を築いていけるのかを、具体的な事例をもとに学んでいきます。将来、国際協力や教育政策の分野で活躍することを目指す人にとって、実践的な知識を得られる分野です。
教育を届けることは、単に学校の建物を作ることだけを意味しません。先生をどう育てるか、教科書をどう用意するか、女の子が安心して通える環境をどう作るかなど、考えるべき課題は多岐にわたります。こうした一つひとつの課題に、現場の視点から向き合っていく姿勢が、国際教育開発学には求められます。
推薦入試とのつながり
上智大学の推薦入学試験(公募制)では、教育学科の出願にあたり、指定図書(アマルティア・セン『人間の安全保障』または木村元『学校の戦後史 新版』)から1冊を選んで要約と考察をまとめるレポート課題(A4用紙2000字程度)が課されます。国際教育開発学に関心がある場合、『人間の安全保障』は、貧困や紛争といった脅威から人々をどう守るかを考える一冊であり、小松教授の研究テーマと重なる部分が多い書籍です。
教育学科の選考では学科試問は実施されず、面接によって総合的に判定されます。面接での具体的な質問内容は大学から公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、自分とは違う環境に生きる人々の状況を想像し、それについて自分なりに考えられるかどうかが大切にされます。国際協力や国際問題に関心を持ってニュースを追ってきた経験があれば、それを具体的なエピソードとして振り返ってみましょう。
募金活動やフェアトレード商品について調べた経験がある人も、「自分にできることは何か」を考えたその過程自体が、国際教育開発学への関心につながる大切な一歩です。遠い国の出来事を、自分ごととして考えてみる姿勢を大切にしてみてください。
まとめ
国際教育開発学は、教育を「当たり前にあるもの」としてではなく、平和や人々の安全と深く結びついたものとして捉え直す学問です。世界のさまざまな状況に目を向けることで、自分自身の学びの意味も、あらためて見えてくるかもしれません。ぜひ、世界の教育をめぐる状況について、関心を広げてみてください。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


