上智大学 総合人間科学部 心理学科|樋口匡貴教授の研究紹介 社会心理学で「人と社会のつながり」を読み解く

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「社会心理学で『人と社会のつながり』を読み解く」です。


社会心理学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部心理学科の樋口匡貴教授は、社会心理学を専門としています。社会心理学とは、人の行動や気持ちが、まわりの人や社会のあり方からどのような影響を受けているのかを研究する学問です。たとえば、一人でいるときは平気なのに、みんなの前だと急に緊張してしまう、まわりの空気を読んで本当は言いたいことを言えなかった、といった経験は多くの人にあるのではないでしょうか。社会心理学では、こうした「人と人との間で起こること」を科学的な方法で調べていきます。

樋口教授は「人間は必ず社会の中で暮らしており、人間の行動は社会のあり方によって大きく影響される」という視点から、人間の行動と社会とのダイナミックな関係を研究テーマとされています。

樋口教授は広島大学で心理学の修士・博士を取得したのち、松山東雲女子大学や比治山大学、広島大学で講師・准教授を務め、2017年から上智大学教授として教鞭をとっています。複数の大学で教育・研究に携わってきた経験を持ち、社会心理学という学問を、さまざまな立場の学生に伝えてきた実績があります。


高校までの学びとの違い

高校の授業では、心理や社会の仕組みについて、教科書に書かれている知識を覚えることが中心になりがちです。しかし大学の社会心理学では、知識を覚えるだけでなく、「なぜ人はそう行動するのか」を自分で仮説を立て、アンケートや実験などのデータをもとに検証していく力が求められます。同じ出来事でも、置かれている状況や集団によって人の行動は変わることがあり、一つの理由だけで説明しきれないことも多くあります。そうした複雑さに向き合いながら、多面的に考える姿勢が大学での学びの特徴です。


具体的な学びの例

たとえば、クラスや部活動の中で「みんなが賛成しているから」という理由で、本当は違う意見を持っていても言い出せなかった経験はないでしょうか。社会心理学では、こうした集団の中での同調行動や、SNSでの情報の広がり方、偏見や差別がどのように生まれるかなど、身近な社会問題ともつながるテーマを数多く扱います。心理学科では、こうしたテーマについてデータを集めて分析する調査法や実験法も学ぶことができ、感覚だけに頼らず物事を捉える力を養うことができます。

SNSでの情報の広がり方も、社会心理学が扱う身近なテーマの一つです。ある投稿が急速に拡散される背景には、個人の判断だけでなく、まわりの反応に影響される心理が働いていることがあります。ふだん何気なく見ているタイムラインの向こう側にある人の心の動きを考えてみることも、社会心理学への入り口になります。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、心理学科の出願にあたり「自分にとって心理学を学ぶことの意味」を述べるレポート課題(A4用紙1200字程度)が課されます。社会心理学に関心がある場合、日常生活の中で感じた「人と人との関係」や「集団の中での自分の振る舞い」について、具体的なエピソードをもとに自分の考えを言葉にしてみると、説得力のある文章になりやすいでしょう。

なお、学科試問でどのような内容が問われるかについては大学から公式には公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、自分の身のまわりで起きた出来事を、社会や集団という視点でとらえ直せるかどうかが大切になってきます。学校行事や委員会活動、アルバイトなど、複数の人と関わる場面での気づきを振り返ってみましょう。「あのときなぜ自分はああ行動したのだろう」と考えること自体が、社会心理学的な問いにつながっていきます。

また、レポートやエントリーシートを書くときは、「みんなそう思っているはずだ」といった思い込みで終わらせず、実際に友人にアンケートを取ってみる、複数の意見を比べてみるなど、根拠にもとづいて考える練習をしておくと、社会心理学の学びにもスムーズにつながっていくはずです。


まとめ

社会心理学は、私たちの行動が社会や集団からどのような影響を受けているのかを、データにもとづいて丁寧に読み解いていく学問です。身近な人間関係や社会の出来事を、少し違った角度から見つめ直すきっかけにもなります。ぜひ自分自身のまわりの人間関係やニュースの出来事を、社会心理学の視点で考えてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。