上智大学 総合人間科学部 心理学科|日髙聡太教授の研究紹介 認知心理学で「見る・聞く・感じる」の仕組み

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「認知心理学で『見る・聞く・感じる』の仕組みを探る」です。


認知心理学・知覚心理学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部心理学科の日髙聡太教授は、認知心理学・知覚心理学・実験心理学を専門としています。これらは、人が視覚や聴覚、触覚などを通して外の世界をどのように感じ取り、心の中でどう表現しているのかを、実験を通して調べていく学問です。私たちは普段、目や耳から入ってくる情報をあたりまえのように処理していますが、実はその仕組みはとても複雑です。同じ絵でも見る角度によって違う形に見えたり、静かな部屋の中で急に物音がすると一瞬で注意が向いたりするのは、脳が情報を整理する仕組みが働いているためです。

日髙教授は、こうした「心の内容の根幹を担う大切な仕組み」を明らかにするため、実験的な手法を用いた研究を進めています。

日髙教授は東北大学で文学の博士号を取得したのち、立教大学現代心理学部で助教・准教授・教授を歴任し、2023年から上智大学教授として着任しました。この間、ロンドン大学バークベック校で滞在研究員として研究を行った経験もあり、国内外の研究環境で知覚・認知の仕組みを探究し続けてきた研究者です。


高校までの学びとの違い

高校の理科や公民の授業では、人の感覚や脳のはたらきについて、すでに分かっていることを説明として学ぶことが多いと思います。一方、大学の認知心理学では、まだはっきりと分かっていない「人の心の仕組み」について、自分たちで実験を計画し、データを集めて確かめていきます。答えを教わるのではなく、「なぜそう感じるのか」を自分たちの手で明らかにしていく点が、高校までの学びとの大きな違いです。


具体的な学びの例

たとえば、部活動でボールの動きを一瞬で判断してとっさに体が動いた経験や、探究活動で作成したポスターの色や配置によって、見る人の印象が変わった経験はないでしょうか。認知心理学では、こうした「人がどのように情報を受け取り、判断しているか」を、錯覚や注意、記憶などのテーマを通して科学的に探っていきます。心理学科では、実際に実験を計画し、データを分析する授業も用意されており、感覚や思い込みだけに頼らず、客観的な方法で物事を確かめる力を身につけることができます。

だまし絵や目の錯覚も、認知心理学の研究テーマの一つです。同じ図形なのに見るたびに違って見えたり、まわりの情報によって長さや大きさの感じ方が変わったりするのは、脳が効率よく世界を理解しようとする仕組みの表れだと考えられています。こうした現象を「不思議だな」で終わらせず、なぜそう見えるのかを調べていく面白さが、この分野にはあります。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、心理学科の出願にあたり「自分にとって心理学を学ぶことの意味」を述べるレポート課題(A4用紙1200字程度)が課されます。認知心理学に関心がある場合、日常生活の中で「なぜこう見えるのだろう」「なぜこの音に気づいたのだろう」と感じた具体的な体験をもとに、自分の興味を言葉にしてみると良いでしょう。

なお、学科試問の具体的な出題内容は大学から公式には公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、単なる知識量ではなく、身のまわりの現象に対して「なぜ」と問いを持ち、それを掘り下げようとする姿勢が大切にされます。理科の実験やものづくり、デザインなど、観察や試行錯誤をともなう活動をしてきた人は、その経験を振り返ってみると、認知心理学的な視点とのつながりが見えてくるかもしれません。

写真や動画の編集、ポスター制作など、見る人にどう伝わるかを意識しながら作業した経験がある人も、それは立派な「知覚」への関心の表れです。なぜその見せ方だと伝わりやすいのか、理由を言葉にしてみる練習をしておくと、認知心理学の学びにも自然につながっていきます。


まとめ

認知心理学は、私たちが当たり前に行っている「見る・聞く・感じる」という営みの裏にある仕組みを、実験を通して丁寧に解き明かしていく学問です。身のまわりの小さな不思議を見過ごさず、確かめてみようとする姿勢が、この分野の学びの出発点になります。ぜひ、日常の中にあるちょっとした疑問を大切にしてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。