上智大学 文学部 フランス文学科の思考力の見せ方|推薦入試で評価される考え方とは

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 文学部 フランス文学科の思考力の見せ方|推薦入試で評価される考え方とは」です。


思考力とは「難しいことを知っている力」ではありません

推薦入試では、「思考力が大切です」とよく言われます。しかし、「思考力とは何だろう」と疑問に感じる人も多いのではないでしょうか。

難しい言葉を使ったり、専門的な知識をたくさん話したりすることが思考力ではありません。

上智大学文学部フランス文学科で評価される思考力とは、一つの出来事に対して「なぜだろう」と問いを持ち、自分なりに考えを深められる力です。

文学作品や文化に触れたとき、「面白かった」で終わるのではなく、「なぜ面白いと感じたのか」「自分とは違う考え方はあるのだろうか」と考えられる人は、大学での学びにも向いています。

推薦入試では、答えの正しさだけではなく、考える過程そのものが大切にされています。


「感想」と「考察」の違いを意識してみましょう

思考力を伝えるためには、感想だけで終わらせないことが大切です。

例えば、本を読んで「感動しました」と話すだけでは、どのように考えたのかまでは伝わりません。

そこで、「主人公の行動に共感したが、その背景には社会の価値観も影響していると思った」「友人とは違う感想を持ち、その理由を考えてみた」と続けることで、考察へと発展します。

文学作品には、一つの正解がありません。同じ作品でも、読む人や時代によって受け取り方は変わります。

自分がどのように考え、その考えに至った理由まで説明できるようになると、思考力が伝わりやすくなります。


「なぜ?」を一歩深く考えてみる

思考力は、特別な経験から生まれるものではありません。日常の小さな疑問から育てることができます。

例えば、フランス映画を観て「日本映画と雰囲気が違う」と感じたとします。

そこで終わるのではなく、「なぜ違うのだろう」「登場人物の考え方が違うのか」「文化や歴史が関係しているのだろうか」と考えてみましょう。

さらに資料を読んだり、別の作品と比べたりすると、新しい発見があります。

一つの疑問に対して「なぜ」を何度か繰り返すことで、考えは少しずつ深まっていきます。


自分とは違う意見にも目を向ける

フランス文学科では、多様な価値観に触れる機会がたくさんあります。

例えば、同じ小説を読んでも、「主人公は勇気がある」と考える人もいれば、「無責任だ」と感じる人もいます。

思考力とは、自分の意見だけを主張することではありません。

「なぜ相手はそう考えたのだろう」と耳を傾け、自分との違いを整理することも大切です。

学校の授業や探究活動で友人と意見交換をするときも、相手を説得することより、新しい視点を知ることを意識すると、自分の考えはさらに深まります。

多面的な視点や他者理解は、推薦入試でも評価される重要な力です。


高校生活にも思考力を育てる機会があります

思考力は、特別な探究活動だけで身につくものではありません。

例えば、文化祭で企画について意見が分かれた経験や、部活動で練習方法を話し合った経験も立派な学びです。

「なぜこの方法がよいと思ったのか」「相手は何を大切にしていたのか」を振り返ることで、自分の考え方の特徴が見えてきます。

また、国語の授業で小説を読んだときに、先生の解釈と自分の考えが違った経験もあるでしょう。

その違いを「間違えた」と考えるのではなく、「なぜ違う見方になったのだろう」と考えることが、文学を学ぶ姿勢につながります。


大学では「答えを覚える」より「問いを育てる」

高校までの勉強では、知識を覚えて正しく答えることが求められる場面が多くあります。

一方、大学では、一つの問いに対してさまざまな資料を読み、自分の考えを整理しながら結論を導いていきます。

文学作品でも、「この場面はこう解釈する」と一つに決まることはほとんどありません。

そのため、「自分はこう考えるが、別の見方もある」と整理する姿勢が大切です。

分からないことが残ることも珍しくありません。その疑問を次の学びにつなげていくことが、大学での学びの特徴です。


提出書類や面接で思考力を伝える方法

推薦入試では、「考えています」と言うだけでは思考力は伝わりません。

例えば、「フランス映画が好きです」だけではなく、「作品によって家族の描かれ方が異なることに興味を持ち、その背景を調べるうちに社会や文化との関係を知りたいと思うようになりました」と説明すると、考えの流れが伝わります。

また、提出書類や面接で問われる志望理由では、「何を経験したか」だけでなく、「その経験から何を考えたか」「考えがどのように変化したか」まで整理しておきましょう。

考えが変わった経験は、柔軟に学び続けられる姿勢として伝わります。


完璧な答えよりも考え続ける姿勢が大切です

「この答えで合っているだろうか」と不安になることもあるでしょう。

しかし、文学や文化を学ぶ世界では、一つの正解だけを求めることはほとんどありません。

大切なのは、自分の考えを持ちながら、新しい資料や意見に出会ったときに考え直すことです。

「最初はこう思っていたが、調べるうちに別の見方もできると分かった」という経験は、大学で学ぶ姿勢そのものです。

推薦入試でも、知識量だけではなく、問いを持つ姿勢、思考の深さ、多面的な視点、他者理解、対話する姿勢が見られています。

推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。考え続けながら成長できる人を見ています。


思考力は日常の積み重ねで育ちます

思考力は、一日で身につくものではありません。

ニュースを見て「なぜだろう」と考えること、本を読んで気になった場面を調べること、友人と意見交換をすることなど、小さな積み重ねが大切です。

普段から「自分はなぜそう思うのか」を意識するだけでも、考える習慣は少しずつ身についていきます。

フランス文学科で学ぶことは、人間や社会について考え続けることでもあります。

高校生活のなかで感じた疑問や違和感を大切にしながら、自分なりの考えを育てていきましょう。


まとめ

上智大学文学部フランス文学科の推薦入試で評価される思考力とは、難しい知識を披露する力ではありません。

問いを持ち、自分なりに考え、異なる意見にも耳を傾けながら考えを深めていく姿勢が大切です。

高校生活の授業や部活動、探究活動、読書や映画鑑賞など、思考力を育てる機会は身近なところにたくさんあります。

まずは、「なぜそう思ったのか」「別の見方はないだろうか」と、自分自身に問いかける習慣をつくってみてください。

その積み重ねが、推薦入試だけでなく、大学での学びや将来の成長にもつながっていきます。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。