上智大学 文学部 フランス文学科の探究活動をどう深めるか|推薦入試につながる考え方

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 文学部 フランス文学科の探究活動をどう深めるか|推薦入試につながる考え方」です。


探究活動は、調べて終わりではありません

探究活動に取り組むなかで、「資料を集めたけれど、ここからどう深めればよいのだろう」と悩む高校生は少なくありません。

インターネットや本で情報を集め、内容をまとめることも大切です。しかし、それだけでは調べ学習で終わってしまうことがあります。

探究活動を深めるためには、集めた情報をもとに、自分なりの問いを立て直し、複数の見方を比べながら考えることが必要です。

上智大学文学部フランス文学科の推薦入試でも、知識をどれだけ集めたかだけではなく、疑問に向き合い、考えを深めた過程が大切にされます。

最初から完成度の高い研究を目指す必要はありません。分からないことを一つずつ確かめながら、新しい問いを見つけていく姿勢が重要です。


最初の問いをもう一度見直してみる

探究活動を始めたときに設定した問いが、調べるうちに広すぎると気づくことがあります。

例えば、「フランス文学と日本文学の違い」というテーマでは、対象が広く、何を比較すればよいのか分かりにくくなります。

そこで、「フランスと日本の児童文学では、子どもの成長がどのように描かれているか」「フランスと日本の小説では、家族の会話にどのような違いがあるか」と絞ってみます。

対象となる作品、時代、登場人物、表現方法などを限定すると、具体的に調べやすくなります。

問いを途中で変えることは、探究に失敗したという意味ではありません。調べたことで、自分が本当に知りたいことが見えてきた証拠です。


一つの資料だけで判断しないことが大切です

探究を深めるためには、複数の資料に触れることが欠かせません。

例えば、一つのウェブサイトだけを読んで結論を出すのではなく、本、論文、新聞記事、インタビュー、映像資料などを組み合わせて考えてみましょう。

同じ文学作品についても、読む人によって解釈が異なることがあります。ある資料では主人公の行動を肯定的に評価していても、別の資料では社会的な問題を指摘しているかもしれません。

その違いを見つけたら、「どちらが正しいか」を急いで決めるのではなく、「なぜ見方が異なるのだろう」と考えてみてください。

資料を書いた人の立場や時代、目的を確認することで、一つの情報をそのまま信じるのではなく、多面的に考える力が育ちます。


作品の背景まで調べると見え方が変わります

フランス文学や文化について探究するときは、作品そのものだけでなく、書かれた時代や社会背景にも目を向けてみましょう。

例えば、ある小説に自分らしく生きられず悩む女性が登場した場合、人物の性格だけでなく、当時の女性に求められていた役割を調べることができます。

社会制度、家族観、宗教、階級、教育などを知ると、登場人物がなぜその選択をしたのかが見えやすくなります。

また、作品が発表された当時の読者と、現代の読者では受け取り方が違うかもしれません。

文学作品を時代の背景と結びつけて読むことで、物語の感想だけではなく、人間や社会について考える探究へと深められます。


比較すると自分の視点が見つかりやすくなります

一つの作品を詳しく読むことに加えて、別の作品や文化と比較することも効果的です。

例えば、同じ家族をテーマにしたフランス映画と日本映画を比べると、親子の距離感や会話の仕方、個人の自由の描き方に違いが見つかることがあります。

ただし、単に「フランスはこう、日本はこう」と決めつけないことが大切です。

作品が作られた年代や作者、登場人物の生活環境によっても表現は変わります。共通点にも目を向けると、より丁寧な比較ができます。

比較を通して、「自分はどの部分に注目しているのか」「なぜその違いが気になるのか」が分かるようになります。それが自分らしい探究の視点につながります。


自分と違う意見を取り入れてみる

探究活動は、一人で資料を読むだけでなく、他者との対話によっても深まります。

同じ作品を読んだ友人や先生に感想を聞くと、自分では気づかなかった見方が出てくることがあります。

例えば、自分は主人公を自由に生きようとする人物だと考えたのに、友人は周囲を傷つける人物だと感じるかもしれません。

意見が違ったときは、どちらかを否定するのではなく、「どの場面からそう感じたのか」と聞いてみましょう。

自分と違う意見に触れることで、自分の考えの弱い部分に気づいたり、新しい問いが生まれたりします。これは、大学で文学を学ぶときにも大切な対話姿勢です。


探究の記録を残しておきましょう

探究活動を進めるときは、調べた内容だけでなく、考えの変化も記録しておくことをおすすめします。

「最初はこう考えていた」「この資料を読んで疑問を持った」「友人の意見を聞いて見方が変わった」といった過程を書き残しておきます。

うまくいかなかったことや、調べても答えが見つからなかったことも大切な記録です。

探究では、最初の予想どおりの結論になるとは限りません。むしろ、予想と違った結果から新しいことが見えてくる場合があります。

こうした記録があると、提出書類や面接で探究活動について聞かれたときにも、自分が何を考え、どう成長したのかを具体的に説明できます。


結論よりも「まだ分からないこと」を大切にする

探究活動では、最後にきれいな答えを出さなければならないと思う人もいるでしょう。

しかし、文学や文化に関する問いには、一つの正解がないことも多くあります。

例えば、「この登場人物は幸せだったのか」という問いは、読む人の立場や時代によって答えが変わるかもしれません。

その場合は、無理に一つの結論にまとめるのではなく、「現時点ではこのように考えるが、別の見方もある」と整理して構いません。

さらに、「次は別の時代の作品も比較したい」「当時の読者の反応も調べたい」と今後の課題を示せば、探究を続ける姿勢が伝わります。

分からないことが残るのは、探究が不足しているからではありません。次の学びにつながる問いを見つけたということでもあります。


推薦入試では探究の過程を自分の言葉で伝える

上智大学文学部フランス文学科の推薦入試では、探究活動のテーマが難しいかどうかだけで評価が決まるわけではありません。

なぜそのテーマを選んだのか、どのように資料を集めたのか、どのような異なる見方に触れたのか、自分の考えがどう変化したのかが大切です。

提出書類や面接では、活動の結果だけを並べるのではなく、迷ったことや問い直したことも含めて説明しましょう。

問いを持つ姿勢、思考の深さ、多面的な視点、他者理解、対話姿勢は、探究の過程のなかに表れます。

推薦入試は、完璧な答えを持っている人を選ぶ試験ではありません。分からないことに向き合い、考え続けながら学びを深められる人を見る試験です。


まとめ

探究活動を深めるためには、情報を集めて終わるのではなく、問いを見直し、複数の資料や意見を比べながら考えることが大切です。

作品の時代背景を調べたり、別の作品と比較したり、友人や先生と対話したりすることで、自分だけでは気づけなかった視点に出会えます。

また、自分の考えがどのように変わったのかを記録しておくと、探究の意味がより明確になります。

まずは、今取り組んでいるテーマについて、「まだ分からないことは何か」「別の見方はないか」と問い直してみてください。

その問い直しが、探究を一段深め、上智大学文学部フランス文学科で学びたいことを見つけるきっかけになります。

自分なりの疑問を大切にしながら、焦らず探究を続けてみましょう。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。