
上智大学 文学部 フランス文学科の学問と社会のつながり|文学を学ぶ意味を高校生向けに解説
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 文学部 フランス文学科の学問と社会のつながり|文学を学ぶ意味を高校生向けに解説」です。
文学を学ぶことは、社会から離れることではありません
フランス文学科について調べるなかで、「文学を学ぶことは、将来どのように役立つのだろう」と疑問を持つ人もいるかもしれません。
小説や詩を読むことは、仕事や社会問題とは離れたものに見えることもあります。しかし、文学には、作品が書かれた時代の社会や、人々の価値観、悩み、希望が映し出されています。
例えば、家族、恋愛、格差、戦争、宗教、自由、差別など、文学で描かれてきたテーマの多くは、現代社会にもつながっています。
上智大学文学部フランス文学科で文学や文化を学ぶことは、昔の作品について知るだけではありません。作品を通して社会のあり方や人間の生き方を考え、今の自分たちが暮らす世界を見つめ直すことでもあります。
文学作品には、その時代の社会が表れています
文学作品は、作者の想像だけで生まれるものではありません。作品が書かれた時代の政治や文化、生活習慣、人間関係などが深く関係しています。
例えば、社会の中で自由に生きることが難しかった人物を描いた作品を読むとき、その人物の性格だけではなく、当時の社会制度や価値観にも目を向ける必要があります。
なぜその人物は、自分の希望どおりに生きられなかったのでしょうか。家族や社会から、どのような役割を求められていたのでしょうか。
このように考えることで、一人の登場人物の物語から、時代全体の問題が見えてきます。
文学を学ぶことは、作品のあらすじを覚えることではありません。言葉の奥にある社会や人間の姿を読み解いていくことなのです。
フランス文学から現代の問題を考えることができます
過去のフランス文学で描かれた問題のなかには、現代にも通じるものが数多くあります。
例えば、社会的な立場による格差、女性の生き方、他者との違い、個人の自由と社会の決まりなどです。
作品が書かれた時代と現代では、制度や生活環境が異なります。それでも、人が周囲の期待に悩んだり、自分らしく生きたいと考えたりする点には、共通する部分があります。
過去の作品を読むことで、「現代の社会は本当に変わったのだろうか」「今も残っている問題はないだろうか」と問い直すことができます。
古い文学作品を現代の視点から読むことは、今の社会を考えるための手がかりにもなるのです。
異なる文化を学ぶことが他者理解につながります
フランス文学科では、日本とは異なる文化や価値観に触れることになります。
作品に描かれる家族関係や恋愛観、宗教観、個人と社会の関係などに、違いを感じることもあるでしょう。
そのときに、「日本と違うから理解できない」で終わらせず、「なぜこのような考え方が生まれたのだろう」と背景を調べることが大切です。
異なる価値観を理解しようとする姿勢は、現代社会でも求められています。学校や職場、地域社会では、育った環境や考え方が異なる人と協力する機会が増えているからです。
相手の意見にすべて賛成する必要はありません。しかし、相手がなぜそう考えるのかを想像し、対話しようとする力は、人と関わるあらゆる場面で役立ちます。
言葉を丁寧に読む力は情報社会でも重要です
文学を学ぶと、文章を丁寧に読み、言葉の意味や背景を考える習慣が身につきます。
同じ言葉でも、使われる場面や話す人によって意味が変わることがあります。登場人物が本音を直接言わず、遠回しな表現を使っている場合もあるでしょう。
こうした表現を読み解くには、一部分だけで判断せず、文章全体や時代背景を確認する必要があります。
これは、インターネットやSNSで多くの情報に触れる現代にも必要な力です。短い投稿だけを見て判断せず、「誰が、どのような立場から発信しているのか」「省かれている情報はないか」と考えることにつながります。
文学を読む力は、情報をそのまま受け取るのではなく、自分で考えながら理解する力でもあります。
学校生活のなかにも学問と社会のつながりがあります
学問と社会のつながりは、遠い世界の話ではありません。高校生活のなかにも、その入り口があります。
例えば、文化祭で演劇を行うとき、登場人物の台詞をどのように表現するかによって、観客の受け取り方は変わります。
部活動で意見が分かれたときには、自分の考えを伝えるだけでなく、相手の背景や立場を理解する必要があります。
国語の授業で同じ作品を読んでも、クラスメートと感想が異なることもあるでしょう。その違いについて話し合うことで、自分にはなかった見方に気づけます。
こうした経験には、文学を学ぶうえで大切な、多面的な視点や他者理解、対話する姿勢が含まれています。
文学の学びは幅広い仕事や活動にもつながります
フランス文学科で学んだからといって、将来の進路が文学に関係する仕事だけに限られるわけではありません。
作品や資料を読み、自分の問いを立て、複数の見方を比較しながら考えをまとめる力は、さまざまな分野で活かせます。
例えば、出版、教育、メディア、観光、国際交流、文化事業などでは、言葉や文化への理解が直接役立つことがあります。
また、一般企業でも、相手の意図を読み取り、情報を整理して分かりやすく伝える力や、異なる意見を持つ人と対話する力は重要です。
大学で何を学んだかだけでなく、学ぶなかでどのような考え方を身につけたかが、その後の社会との関わり方につながります。
推薦入試では社会への関心も自分の言葉で伝える
上智大学文学部フランス文学科の推薦入試では、フランス文学に関する知識量だけが見られるわけではありません。
作品や社会に対して問いを持つ姿勢、一つの問題をさまざまな立場から考える力、異なる価値観を理解しようとする姿勢が大切です。
提出書類や面接で問われる志望理由でも、「文学が好きです」で終わらせず、その興味が人間や社会への関心とどのようにつながっているのかを考えてみましょう。
例えば、「小説に描かれた女性の生き方から、社会が個人に与える影響に興味を持った」「フランス映画を通して、異なる文化のなかでの家族のあり方を考えたい」といったつなげ方があります。
推薦入試は、社会問題に対する完璧な答えを求める試験ではありません。分からないことに問いを持ち、考え続けられる人かどうかを見ています。
まとめ
上智大学文学部フランス文学科で学ぶ文学や文化は、社会と切り離されたものではありません。
文学作品には、その時代の価値観や社会問題、人々の悩みや希望が表れています。作品を丁寧に読み解くことで、現代社会や人間関係についても考えを深められます。
また、異なる文化を理解しようとする姿勢や、言葉を慎重に読み取る力、多面的に考える力は、学校生活や将来の仕事にもつながります。
まずは、これまで読んだ本や観た映画のなかで、社会や人間について考えさせられた作品を思い出してみてください。
「なぜこの場面が気になったのだろう」「今の社会にも似た問題はないだろうか」と考えることが、フランス文学科の学びへの第一歩になります。
自分の身近な関心と社会とのつながりを探しながら、フランス文学科で深めたいテーマについて考えてみましょう。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


