上智大学 文学部 フランス文学科の探究テーマの見つけ方|推薦入試につながる興味の深め方

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 文学部 フランス文学科の探究テーマの見つけ方|推薦入試につながる興味の深め方」です。
探究テーマは最初から立派でなくても大丈夫です
上智大学文学部フランス文学科の推薦入試を考えるなかで、「どのような探究テーマを選べばよいのだろう」と悩む高校生は少なくありません。
フランス文学や文化に関する専門的なテーマを、最初から考えなければならないと思っている人もいるでしょう。
しかし、探究テーマは難しい言葉を使ったり、大きな社会問題を扱ったりすればよいわけではありません。
大切なのは、自分が本当に気になっていることから始めることです。「なぜこの作品が心に残ったのだろう」「日本とフランスでは家族の描かれ方が違うのだろうか」といった小さな疑問も、十分に探究の出発点になります。
推薦入試で見られているのは、完成された答えではなく、問いを持ち、自分なりに考え続ける姿勢です。
まずは自分の「好き」と「違和感」を書き出してみる
探究テーマを見つけるためには、いきなり難しい問いを考えるのではなく、自分が好きなものや気になったことを振り返ってみましょう。
例えば、好きな小説、映画、音楽、美術、ファッション、歴史上の出来事、社会問題などを書き出します。
そのうえで、「なぜ好きなのか」「どこが気になったのか」「分からなかったことは何か」を考えてみてください。
フランス映画を見て、登場人物が自分の意見をはっきり伝える場面が印象に残ったのであれば、「フランスと日本では自己表現の考え方に違いがあるのか」という問いにつなげられます。
また、作品を見て何となく納得できなかったことや、友達と感想が違ったことも、よい探究材料です。違和感は、自分だけの視点を見つけるきっかけになります。
身近な作品からテーマを広げる
フランス文学科の探究というと、有名なフランス文学作品を読まなければならないと思うかもしれません。
もちろん文学作品を読むことは大切ですが、最初の入り口は身近な映画やアニメ、絵本、音楽でも構いません。
例えば、『星の王子さま』を読んで大人と子どものものの見方の違いが気になった場合、「作品の中で大人はどのように描かれているのか」「なぜ子どもの視点が大切にされているのか」と問いを深められます。
フランス映画と日本映画を比べて、家族関係や恋愛の描かれ方を考えることもできます。ファッションに興味がある人なら、服装が自己表現や社会的な立場とどのようにつながっているのかを調べることも可能です。
自分が普段から触れているものにフランスとの接点を見つけると、無理なく探究を始められます。
「広すぎるテーマ」を小さな問いに変える
探究テーマを考えるときに注意したいのが、テーマを広げすぎることです。
例えば、「フランス文化について調べる」「フランス文学と日本文学の違い」といったテーマでは、範囲が広すぎて何を調べればよいのか分からなくなることがあります。
その場合は、作品、時代、人物、表現方法などを絞り込みましょう。
「フランス文学と日本文学の違い」ではなく、「フランスと日本の児童文学では、子どもの自立がどのように描かれているか」とすると、調べる対象が具体的になります。
また、「フランス映画について」ではなく、「フランス映画に描かれる家族の会話にはどのような特徴があるか」とすれば、作品を比較しながら考えやすくなります。
よい探究テーマとは、壮大なテーマではなく、自分が実際に調べ、考えられる大きさの問いです。
一つの答えで終わらない問いを選ぶ
探究では、調べればすぐに答えが見つかる問いよりも、複数の考え方ができる問いの方が学びを深めやすくなります。
例えば、「フランス革命は何年に起きたか」という問いには明確な答えがあります。一方で、「フランス革命はその後の文学や人々の価値観にどのような影響を与えたか」という問いには、さまざまな見方があります。
文学や文化を学ぶ面白さは、一つの正解を覚えることではなく、作品や資料を読みながら自分の考えを深めていくことにあります。
作品を書いた人、当時の読者、現代の読者では、同じ文章でも受け取り方が異なるかもしれません。
「なぜ違いが生まれるのか」「別の立場から見るとどう考えられるのか」と問い直せるテーマを選ぶと、多面的な視点を育てられます。
学校生活から探究テーマを見つける方法
探究テーマは、授業や読書だけでなく、学校生活からも見つけられます。
例えば、文化祭の演劇で一つの台詞について解釈が分かれた経験があれば、「同じ言葉でも受け手によって意味が変わるのはなぜか」という問いにつなげられます。
部活動で先輩と後輩の関係に疑問を持った場合は、フランスと日本の人間関係や上下関係の違いを調べることもできるでしょう。
外国にルーツを持つクラスメートとの会話で、言葉や文化の違いを感じた経験も、異文化理解を考えるきっかけになります。
大切なのは、経験をそのまま紹介するだけでなく、そこから生まれた疑問を言葉にすることです。日常の中で心が動いた場面を振り返ると、自分らしいテーマが見つかりやすくなります。
調べるうちにテーマが変わっても問題ありません
探究を始めたあとに、「思っていた内容と違った」「別のことが気になってきた」と感じることがあります。
しかし、途中でテーマが変化することは失敗ではありません。調べたからこそ、新しい疑問が生まれたということです。
例えば、最初はフランス映画の恋愛表現について調べていたものの、作品の背景にある女性の社会的な立場が気になり、テーマを変えることもあります。
大学での学びでも、一つの疑問を調べるなかで新しい問いが生まれ、考えが更新されていきます。
最初に決めた内容に無理にこだわらず、「今の自分が本当に知りたいことは何か」を確認しながら進めましょう。
推薦入試では探究の結果より過程が大切です
推薦入試では、探究によって大きな成果を出したかどうかだけが見られるわけではありません。
なぜそのテーマを選んだのか、どのような資料を調べたのか、異なる意見に触れて何を考えたのか、自分の考えがどう変化したのかが大切です。
提出書類や面接で問われる志望理由でも、「調べた結果、こう分かりました」と結論だけを伝えるのではなく、考えた過程まで説明できるようにしましょう。
また、自分の意見と異なる資料を無視せず、「このような見方もある」と受け止める姿勢も重要です。
問いを持つ力、思考の深さ、多面的な視点、他者理解、対話姿勢は、探究を進めるなかで少しずつ育っていきます。
推薦入試は完璧な人を選ぶ試験ではなく、分からないことに向き合い、考え続けられる人を見る試験です。
まとめ
上智大学文学部フランス文学科を目指すうえでの探究テーマは、難しく立派なものである必要はありません。
好きな作品、授業で気になったこと、映画を見て感じた違和感、学校生活で経験した価値観の違いなど、身近な出来事から始められます。
まずは「なぜ気になったのか」「他の見方はできないか」「もっと知りたいことは何か」を書き出してみてください。
そして、広すぎるテーマを少しずつ絞り、一つの答えでは終わらない問いに変えていきましょう。
探究を通して生まれた新しい疑問や、自分の考えの変化も大切な学びです。身近な興味をそのままにせず、一歩深く調べてみることで、フランス文学科で学びたいことも見えてくるかもしれません。
自分だけの問いを見つけ、フランス文学科についてさらに知りながら、興味を少しずつ深めてみてください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


