こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「上智大学文学部哲学科|推薦型選抜で思考力をどう伝えるか」です。
哲学科で重視される「思考力」とは何か
上智大学文学部哲学科の推薦型選抜では、「思考力」が重視されると言われることが多くあります。
しかし、「思考力」と聞くと、
「難しいことを言えないといけないのでは」
「哲学の専門知識が必要なのでは」
と不安になる人もいるかもしれません。
ですが実際には、難しい理論を知っているかどうかだけが見られているわけではありません。
むしろ大切なのは、 どのように物事を考えているかです。
推薦型選抜では、「完璧な答え」を持っている人よりも、「問いを持ち続けながら考えられる人」が評価されやすい傾向があります。
結論よりも「考え方」が大切
思考力を伝えようとすると、「正しい意見」を言わなければいけないと思う人もいます。
しかし哲学科では、結論そのものよりも、
どのような流れで考えたのか
が大切になります。
例えば、SNSでの発言について考えたとします。
単に「SNSは危険だと思います」と書くだけでは、考え方は見えにくいかもしれません。
一方で、
「SNSでは強い言葉ほど拡散されやすいように感じた。なぜ人は過激な意見に引きつけられるのか疑問を持った」
という形になると、思考の出発点が見えてきます。
さらに、
「そこから、人はなぜ他人の評価を気にするのか、人間の判断はどのように形成されるのかを考えるようになった」
と続けば、思考の深まりが伝わります。
このように、「どう考えたか」を丁寧に説明することが大切です。
一つのテーマを深く考える
推薦型選抜では、幅広い知識を並べることよりも、一つのテーマを深く考えていることが評価されやすいです。
そのため、無理に多くの話題を入れようとする必要はありません。
例えば、
- 公平とは何か
- 自由とは何か
- 人はなぜ他人の意見に影響されるのか
といった一つの問いについて、自分なりに考えた過程を書くほうが、思考の深さは伝わりやすくなります。
哲学科では、「すぐに答えを出すこと」よりも、「問いを掘り下げること」が重要だからです。
別の立場を考えられるか
哲学では、自分の意見だけを強く主張するのではなく、異なる立場を考えることも大切です。
例えば、「公平」というテーマを考える場合でも、
- 全員を同じように扱うことが公平だという考え
- 状況に応じて支援を変えることが公平だという考え
など、複数の見方があります。
推薦型選抜でも、
「自分はこう思うが、別の考え方もある」
という姿勢は評価につながりやすいです。
上智大学は、多様な価値観を持つ人たちが対話する環境を大切にしています。
そのため、他者理解や対話姿勢は、哲学科でも重要な視点になります。
日常の疑問から思考力は生まれる
思考力というと、特別な能力のように感じる人もいるかもしれません。
しかし実際には、日常の小さな疑問から始まることが多いです。
例えば、
- なぜ人は多数派に流されやすいのか
- なぜ同じ出来事でも意見が分かれるのか
- 自由とはどこまで許されるものなのか
こうした疑問は、学校生活やニュース、部活動、人間関係の中でも感じることがあります。
哲学科では、その「なぜだろう」を大切にしながら思考を深めていきます。
出願書類や面接でどう伝えるか
提出書類や面接で思考力を伝えるときは、「立派な答え」を作ろうとしすぎないことも大切です。
むしろ、
- なぜその問題に関心を持ったのか
- どんな疑問を感じたのか
- どのように考えてきたのか
- 大学でどう深めたいのか
という流れを意識すると、自然に思考の過程が伝わりやすくなります。
哲学科では、「考え続ける姿勢」そのものが大切にされています。
最後に|あなたの「なぜ」を大切にしてほしい
上智大学文学部哲学科の推薦型選抜では、特別な知識だけが求められているわけではありません。
大切なのは、
自分の問いを持ち、その問いについて考え続けられるか
です。
「なぜそうなるのだろう」
「本当にそれが正しいのだろうか」
そうした疑問は、哲学の出発点になります。
そして、その問いを丁寧に考えることが、提出書類や面接にもつながっていきます。
最初から完璧な答えを持っている必要はありません。
まずは、自分の中にある「なぜ」を大切にしてみてください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。

