自己推薦書を書いていると、
・何を伝えたいのかは分かっているのに、うまく表現できない
・内容が薄い気がする
・読んだ人に伝わっているか不安
と感じることがあります。
その原因の一つは、具体例が不足していることです。
自己推薦書では、「何を考えているか」だけでなく、どのような経験からその考えに至ったのかが重要です。今回は、具体例が説得力を高める理由と、効果的な入れ方を解説します。
なぜ具体例が必要なのか
上智大学の推薦入試では、実績の大きさよりも、
・経験から何を学んだか
・どのように考えたか
・他者や社会とどう関わったか
が重視されます。
その思考の過程を伝えるために、具体例は欠かせません。
具体例が説得力を高める3つの理由
① 実体験として伝わる
抽象的な表現
協力することの大切さを学びました。
具体例あり
文化祭の準備で意見が対立した際、互いの考えを整理し合うことで、全員が納得できる形にまとめることができました。
→ 実際の場面が浮かび、経験の重みが伝わる
② 思考のプロセスが見える
具体的な出来事があると、
・何に気づいたのか
・どう考えたのか
・どのように変化したのか
が自然に伝わります。
これは、人物評価を重視する入試において重要な要素です。
③ 他者との関わりが伝わる
具体例を通して、
・周囲との関係
・対話の姿勢
・多様な価値観との向き合い方
が見えてきます。
これは上智大学の学びの姿勢とも重なるポイントです。
抽象表現を具体化する例
❌ 抽象的
リーダーとしてチームをまとめました。
✔ 具体化
部活動の大会前、練習方法をめぐって意見が分かれた際、全員の考えを共有する時間を設け、共通の目標を確認しました。
❌ 抽象的
国際交流に興味があります。
✔ 具体化
留学生との交流活動で、言葉が通じても価値観が異なる場面に戸惑い、「理解し合うとは何か」を考えるようになりました。
具体例を入れるときのポイント
✔ 長く書きすぎない
細かい説明より、要点が伝わる描写を意識。
✔ 一つの場面に絞る
多くの例を並べるより、印象に残る一例が効果的。
✔ 学びや気づきにつなげる
出来事の説明だけで終わらせない。
よくある失敗
❌ 出来事の説明だけで終わる
→ 学びが見えない
❌ 実績の羅列になる
→ 思考の深さが伝わらない
❌ 詳細を書きすぎて主題がぼやける
→ 何を伝えたいのか不明確になる
具体例を見つけるためのヒント
次の問いを考えると、自分らしい具体例が見つかりやすくなります。
・強く印象に残っている出来事は?
・困難だった経験は?
・意見の違いに直面した場面は?
・自分の考えが変わった瞬間は?
特別な経験である必要はありません。
日常の中の気づきこそ、思考の深さを伝える材料になります。
具体例 → 学び → 志望理由 へつなげる
効果的な流れは次の通りです。
① 経験(具体例)
② 気づき・学び
③ 関心の深化
④ 大学で学びたい理由
この流れが自然につながると、文章全体の説得力が高まります。
まとめ
自己推薦書において具体例は、あなたの経験や思考を読み手に伝える重要な要素です。
意識したいポイント
✔ 抽象的な表現だけで終わらせない
✔ 一つの具体例で思考の過程を示す
✔ 気づきや学びにつなげる
具体例が入ることで、文章は一気に「自分の言葉」になります。
もし自分ではどの経験を使えばよいか迷ったときは、無料個別相談を活用するという方法もあります。対話を通して、自分では気づいていなかった大切な経験が見えてくることもあります。
次回は、抽象的な表現を具体化する方法について解説します。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


