上智大学 総合人間科学部 教育学科|MANZON MARIA准教授の研究紹介 比較教育学から「文化と教育」の関係を考える

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「比較教育学から『文化と教育』の関係を考える」です。


比較教育学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部教育学科のMANZON MARIA准教授は、教育学、教育社会学を専門としています。MANZON准教授は、比較教育学の視点から、地理的な境界を越えた教育の共通点と相違点、文化と教育学の関係性、さらには宗教・精神性と教育、環境の持続可能性との関連性についても研究を進めています。掲げているのは「全人的発展の観点から、より賢明で人道的で希望に満ちた社会を築くこと」というテーマです。

MANZON准教授はフィリピン大学で経営管理会計学の学士を取得したのち、香港大学で教育学の修士、哲学の博士号を取得しました。シンガポール国立教育研究所でのリサーチサイエンティストや、香港教育大学でのアシスタントプロフェッサーを経て、2019年から上智大学准教授として着任しています。アジアを中心に、複数の国や地域で教育研究に携わってきた経歴を持っています。


高校までの学びとの違い

高校までは、教育のあり方について、自分が育った国や地域の仕組みを前提に考えることがほとんどだと思います。しかし比較教育学では、国や文化が違えば、教育の目的や方法、大切にされる価値観も大きく異なることを、具体的な事例を通して学んでいきます。ひとつの正しい教育のかたちがあるわけではなく、それぞれの文化的背景の中で教育がどのような意味を持つのかを、比較しながら理解していく姿勢が、大学での学びの特徴です。


具体的な学びの例

たとえば、海外の学校生活を紹介するテレビ番組やSNSの投稿を見て、「日本の学校とはずいぶん違う」と感じた経験がある人もいるかもしれません。比較教育学では、こうした違いの背景にある文化や宗教、社会の価値観を掘り下げて学んでいきます。また、環境問題のような地球規模の課題についても、教育を通してどのように次世代に伝えていくかというテーマを扱っており、持続可能な社会づくりに関心がある人にとっても学びの多い分野です。

宗教や精神性と教育の関係というテーマも、特定の信仰を前提とするものではなく、人々がどのような価値観や世界の見方を大切にしながら学んできたのかを、文化的な背景として理解しようとするものです。多様な価値観を尊重しながら、より良い社会のあり方を考えていく視点が大切にされています。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、教育学科の出願にあたり、指定図書(アマルティア・セン『人間の安全保障』または木村元『学校の戦後史 新版』)から1冊を選んで要約と考察をまとめるレポート課題(A4用紙2000字程度)が課されます。比較教育学や文化と教育の関係に関心がある場合、『人間の安全保障』を通して、文化や国境を越えて人々の生活や尊厳をどう守っていくかを考えてみるのも良いでしょう。

教育学科の選考では学科試問は実施されず、面接によって総合的に判定されます。面接での具体的な質問内容は大学から公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、異なる文化や価値観に触れたときに感じた違いを、自分なりに考え、言葉にできるかどうかが大切にされます。国際交流や海外の文化に触れた経験があれば、そのときに感じたことを丁寧に振り返ってみましょう。

海外の食文化やお祭り、宗教的な行事について調べた経験がある人も、それは立派な比較教育学・比較文化への入り口です。違いを「面白い」で終わらせず、なぜそうした違いが生まれたのかまで考えてみる習慣をつけてみましょう。異なる文化的背景を持つ人と接するときに、優劣をつけずにそれぞれのあり方を尊重しようとする姿勢も、比較教育学を学ぶうえで大切な土台になります。自分にとっての当たり前が、世界の誰かにとっては当たり前ではないかもしれないという想像力を、日頃から意識してみましょう。


まとめ

比較教育学は、文化や国境を越えて教育のあり方を比較しながら、より良い社会のかたちを考えていく学問です。身近な異文化との出会いも、この分野を学ぶ大切なきっかけになります。ぜひ、世界のさまざまな教育や文化について、関心を広げてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。