上智大学 総合人間科学部 社会学科|芳賀学教授の研究紹介 宗教社会学から「人はなぜ信じるのか」を考える

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「宗教社会学から『人はなぜ信じるのか』を考える」です。


宗教社会学・文化社会学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部社会学科の芳賀学教授は、宗教社会学と文化社会学を専門としています。宗教社会学は、特定の宗教を信仰することの是非を扱う学問ではなく、人々がなぜ何かを信じ、どのような集団を作り、どのように意味づけて生きているのかを、社会現象として研究する学問です。占いやパワースポット巡り、推し活のように、宗教という言葉を使わない場面にも、人が何かに意味を見出し、心のよりどころとする営みは数多く存在します。

芳賀教授は東京大学で文学の学士、社会学の修士を取得したのち、東京学芸大学での助手職を経て、1994年から上智大学で講師・助教授を務め、2006年から教授として着任しました。教授は「様々なサイズと役割を持った社会集団を専門とする個性的な先生たちと仲の良い学生たち」がいる学科の雰囲気を紹介しながら、学生に「自身の生き様をちょっとだけ立ち止まって考えてみてはいかがですか」と呼びかけています。


高校までの学びとの違い

高校の授業では、宗教は世界史や倫理の中で、教義や歴史的な出来事として学ぶことが多いと思います。しかし宗教社会学では、教義の正しさを論じるのではなく、人々がなぜそれを信じ、どのような共同体を形づくってきたのかを、社会学的な視点から分析していきます。特定の信仰を前提とせず、あくまで社会現象として宗教や文化を捉える姿勢が、大学での学びの大きな特徴です。


具体的な学びの例

たとえば、初詣やお盆のように、特別に信仰を意識していなくても続けている年中行事はないでしょうか。宗教社会学では、こうした日常に溶け込んだ習慣が、なぜ多くの人に共有され、受け継がれてきたのかを分析します。アイドルやアーティストへの「推し活」に見られる熱心な応援のあり方も、人が何かに意味を見出し、共同体を作る現象として研究の対象になり得ます。

また、文化社会学の視点からは、流行やサブカルチャーがどのように広がり、時代とともに変化していくのかも学びます。当たり前だと思っている文化的な現象の背景を、客観的に分析する力が身につく分野です。

宗教社会学というと少し縁遠く感じるかもしれませんが、実際には冠婚葬祭や年中行事のように、多くの人が意識せずに関わっている身近なテーマでもあります。当たり前になりすぎて疑問にすら思わなかった習慣を、あらためて「なぜ」という視点で見つめ直すことから、この分野の学びは始まります。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、社会学科の出願にあたり、関心のあるテーマについて書かれた社会学者の本を読み、その内容に言及しながら、自分が社会学で何を・なぜ・どのように学びたいかを述べるレポート課題(A4用紙2枚程度)が課されます。宗教や文化、流行に関心がある場合、宗教社会学や文化社会学の入門書を読んでみることで、自分自身の関心を客観的な言葉で整理する練習になるでしょう。

社会学科の選考では学科試問は実施されず、面接によって総合的に判定されます。面接での具体的な質問内容は大学から公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、自分が当たり前だと思っている習慣や文化について、なぜそれが続いているのかを考えられるかどうかが大切にされます。年中行事や好きな文化について、その背景を調べてみることも良い準備になります。

特定の信仰の是非を判断するのではなく、あくまで一つの社会現象として、多様な価値観を尊重しながら考える姿勢を意識しておくと、学びをスムーズに深めていけるでしょう。自分とは異なる価値観を持つ人の考え方についても、頭ごなしに否定せず、まずは理解しようとする姿勢を大切にしてみてください。


まとめ

宗教社会学・文化社会学は、人が何かを信じ、意味を見出しながら生きていく営みを、特定の立場に偏らずに読み解いていく学問です。当たり前だと思っている習慣や熱中していることの背景を見つめ直すことで、自分自身についての理解も深まっていくかもしれません。ぜひ、身近な習慣や文化について、あらためて考えてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。