上智大学 総合人間科学部 心理学科|鈴木江津子准教授の研究紹介 生理心理学で「脳とこころ」のつながりを探る

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「生理心理学で『脳とこころ』のつながりを探る」です。


生理心理学・神経科学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部心理学科の鈴木江津子准教授は、生理心理学と神経科学を専門としています。これは、電気生理学や神経科学的な手法を用いて、私たちの「心」と「脳」の関係を明らかにしていく研究分野です。うれしい、悲しい、緊張するといった気持ちの動きや、何かを覚えたり忘れたりする記憶のはたらきは、すべて脳の活動と深く関わっています。鈴木准教授は、学習・記憶・情動の神経メカニズムや、加齢にともなう脳機能の変化を研究テーマとしています。

鈴木准教授は専修大学で心理学の博士号を取得し、日本学術振興会特別研究員(PD)や北海道大学医学研究科での研究員としての経験を経て、東京慈恵会医科大学薬理学講座で助教・講師を務め、2026年4月から上智大学准教授として着任しました。実は2009年から2012年にかけて、上智大学総合人間科学部心理学科の特別研究員としても在籍しており、心理学と医学・薬理学の両方の視点から研究を積み重ねてきた研究者です。


高校までの学びとの違い

高校の生物の授業では、脳の構造やはたらきについて、教科書に書かれている知識を学ぶことが中心になると思います。しかし大学の生理心理学では、実際に脳や身体の反応を測定する方法を学びながら、「心の動きが、どのように身体の反応として現れるのか」を、自分たちの手で確かめていきます。知識を覚えるだけでなく、装置やデータを用いて仮説を検証していく実証的な姿勢が、大学での学びの特徴です。


具体的な学びの例

たとえば、緊張すると心臓がドキドキしたり、手に汗をかいたりする経験は誰にでもあると思います。生理心理学では、こうした心と身体の結びつきを、脳波や自律神経系の反応などを測定することで、科学的に明らかにしていきます。心理学科では、こうした測定方法や実験の進め方を実践的に学ぶことができ、将来、医療・研究・福祉など幅広い分野で、脳科学の知識を活かした仕事につなげていくことも可能です。

年齢を重ねると、記憶力や集中力が少しずつ変化していくことも知られています。生理心理学では、こうした加齢にともなう脳のはたらきの変化を、実際のデータをもとに調べることで、なぜそうした変化が起こるのか、どのように付き合っていけばよいのかを考えるヒントを得ることができます。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、心理学科の出願にあたり「自分にとって心理学を学ぶことの意味」を述べるレポート課題(A4用紙1200字程度)が課されます。脳や身体のはたらきに関心がある場合、緊張したときや集中しているときに感じた身体の変化など、自分自身の具体的な体験をもとに考えを整理してみるとよいでしょう。

なお、学科試問の具体的な出題内容は大学から公式には公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識量よりも、身近な身体の反応や気持ちの変化に対して、「なぜだろう」と関心を持てるかどうかが大切にされます。理科の実験や部活動でのコンディション管理などを通して、身体と心のつながりを意識した経験があれば、それを振り返ってみましょう。

睡眠不足のときに集中力が続かなかったり、リラックスしているときの方が良いアイデアが浮かんだりする経験も、脳と心の状態が密接に関わっていることの表れです。自分の体調と気持ちの関係を日頃から意識してみることも、この分野への理解を深める一歩になります。


まとめ

生理心理学・神経科学は、目には見えない「こころ」の動きを、脳や身体の反応というかたちで科学的にとらえていく学問です。日常のちょっとした緊張や興奮の裏にある仕組みを知ることで、自分自身や周囲の人への理解も深まっていくはずです。「気持ちの問題」として片づけられがちなことにも、脳や身体の仕組みという裏づけがあると知ることは、自分自身や周囲の人にやさしくなれるきっかけにもなるかもしれません。根性や気合いだけで説明されがちな物事を、科学的な視点から捉え直してみることも、この分野ならではの学びの面白さです。ぜひ、身体の反応と気持ちのつながりに目を向けてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。